写真を拾い上げ様と床に手を伸ばした時、背後から視線を感じた。

素早く振り返ったが、誰もいない…


それはそうだ。
父は病院に行っているし、母は外出している。

その他には、この家に誰もいる筈がないのだから。


床の写真を拾い上げ表にすると、細身の眼鏡を掛けた男性が映っていた。


誰…?

それよりも、なぜここにこんな写真が?


周囲を見回しても、こんな写真が出てくる所はない。


状況がよく理解出来なかったが、電車の時間まで15分と迫っていた為、その写真を机の上に置き慌てて家を出た。


今日のバイトはいつもと同じく、涼子との筈だ。

前回休んでいたが、今日はちゃんと来るのだろうか?


電車に揺られながら、そんな事を考えていた…


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