◇順子◇



「やっと着いた…」



ん――…

久し振りによく寝た。


あ…いけない、いけない。つい嬉しくて、CDと一緒に寝てた。


土曜日の朝――

目が覚めると、既に10時を過ぎていた。


いつもなら下から物音が聞こえてくるのに、やけに静かだ。

確かに父は土曜日もほぼ出勤で、余り自宅にはいないが…


パジャマを着替えると、ボサボサの頭のまま階段を下りた。
ダイニングに行くと、メモが残っていた…


「今日は外出します。
母より…

何だ、誰もいないのか」


1人で文句を言いながら、テーブルの上に置いてあったパンを手にすると、冷蔵庫から野菜ジュースを取り出して椅子に座った。

そしてパンにかじりつきながら、最近身辺に起きる事を思い起こした。


まあ良いか…

それより、2人は大丈夫なんだろうか?


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