その姿を見て私は少し安心し、汗まみれの服を着替える為に2階に上がった。
部屋に入った瞬間、異様な気配を感じて立ち止まった。
「いるんでしょ!!」
私は部屋の中で叫んだ。
「ふふ…
あはははははは!!」
どこからともなく、あの甲高い笑い声が聞こえてきた。
「あなたは誰?」
「私…?
私は小枝子よ」
私は部屋を見回しながら叫んだ!!
「違う!!
サトシは小枝子の事を、心から慕っていた…
そのサトシが、小枝子の事を『あの女』なんて書く筈がない!!
あなたは誰!!」
甲高い笑い声が止み、辺りが不気味な静寂に包まれた――
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