玄関で物音がした…
時計を見ると、15時を少し回った所だった。両親はまだ仕事だし、一体誰だろう?
玄関はこの部屋の窓から見える。
私は窓から、玄関の方を覗いた…
あ――!!
あの老婆が玄関に立っていた!!
そして、まるで分かっているかの様にこちらを見上げた――
目が合ったかと思った瞬間、ニタリと不気味に笑い、窓の下まで歩いてくると、壁に爪を立てこちらに向かって登って来た!!
呆然と見下ろす私の前にある窓枠に、老婆の筋張った手が掛かる――
「きゃあ―――!!」
叫び声と共に、思い切り窓を閉めた。
「ハァハァ…」
私の荒い息遣いだけが聞こえる部屋に、老婆の右手首が転がっていた。
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