大学に着き小夜子と別れた後、廊下を歩いていると背後から声を掛けられた。
「おはようございます、中崎先輩!!」
ああ、長谷部君か…
「おはよう…」
「先輩、あの後大丈夫でしたか?」
「な、何とか大丈夫よ…
あ、そうだ長谷部君。蝉川さんに今日は休むって言っといてくれる?
同好会に行く気分じゃないから…」
「分かりました」
「よろしくね。じゃあ私は行くから」
ん…?
今一瞬、長谷部君が笑った様な…気のせいか。
その日の講義が終わり、やはり同好会に行かず帰る事にした。
連絡していなかったから、小夜子は先に帰っていた。
北山駅に着くと、一足違いで上り電車が出た所だった。
次の電車は30分後だ…
私は携帯電話を鞄から取り出すと、時間潰しにホームページを編集しようとサイトにアクセスした。
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