どうせ1人だし、今から行ってみようかな?
私は安易な気持ちで、雑誌に書かれている場所に行く事にした。
久し振りに通る、中学生時代の通学路。
中学生か…
余り、良い思い出はないな。
歩いて10分、目的地が見えて来た。
意外に近い。
こんな近所に、こんな場所があったなんて知らなかった…
薄曇りで幾分涼しいとはいえ、私の背中は汗が流れていた。
この時まだ、この汗が一瞬で凍り付く事になる事を、私は知る由もなかった。
細い舗装されていない道、その真ん中には、雑草が伸びている。
普段、いかに人通りが少ないか想像がつく。
その道を進んで行くと、直ぐにその場所は見えてきた…
道から一段高い場所に、1.5メートル程の高さまで大小の石が積んであり、その傍らに小さな古い祠が建てられている。
ここは昔、戦の後で首を検分したと言われる場所…
高山の首塚――
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