音楽室は一番奥の教室だ。 汗ばんだ手を制服のズボンでふくと、静かにドアを開けた。 その光景を見た瞬間俺は胸の奥がぎゅっとする痛みを感じた。 いつも置いてあるはずの机と椅子は教室の後ろに下げられ、そうやってできた場所にはドラムが置かれていた。 それは窓から差しこむ光を受けキラキラと光っていて、俺は誘われるようにそっと触れる。 「あーーー!!!!!!楽器泥棒だ!!!!!!梨花ちゃーん、ドラム盗まれちゃうよ!!!!!!」 背後からの突然の大声に俺の心臓が飛びあがる。