「でも名前知っててくれたなんてなんか嬉しいな」 そう言って俺に優しく微笑みかけた。 変なやつだ。 普通は機嫌悪くなるだろ。 そんな思いとは裏腹に彼女は穏やかな瞳で俺を見る。 「プリント終わったよ」 プリントの束を手にとり角をそろえると俺に「はい」と渡した。 思ったよりもずっと早く終わったことに少し彼女に感謝するが俺はまた 「…どうも」 なんて無愛想に答える。 俺が受け取ったことを確認すると彼女はさっきまでの優しい雰囲気とは一変した意地悪そうな顔でニーッと笑った。