奏太はあたしの後頭部を掴む。


「んん…っ」


奏太の舌が、微かに開いたあたしの唇を割って入ってくる。


「は…ん、っ…」


「っ…美空」


触れるだけのキスは、いつからか深いものに変わっていた。


奏太の舌の感覚に、体がピクリと反応する。




―――やばい。


頭がクラクラする…



「…は、…美空?」


「っ!」


奏太の声にはっとする。



「…美空、お前」


奏太はニヤリと笑う。


「そんなに俺のキス、気持ちいいワケ?」


「な!!ちが」


「うそつき」


奏太の笑う顔に、心臓が跳ねる。



奏太のこの笑顔、好きだなぁ…