昼休み、いつもみたいに屋上へと向かう。


屋上のドアを開けると、片手にパンを持ち、柵に寄りかかる奏太がいた。



「お、美空」


「今日もここでお昼?」


「おう」


パクリとパンにかぶりついた。


「食う?」


「一口だけ」


あたしは差し出されたパンを、一口分ちぎった。


「今日はメロンパン?」


「ん。結構絶品だぜ?」


「本当だ」



青い空は、眩しいくらい。



奏太はパンを食べ終わると、こちらを向いた。


あたしの髪に触れながら、口を開く。


「…な、美空。


キス、していい?」


「…いいよ」