屋台の間を二人より少し遅く歩いた。
なんだか浴衣がさみしかった。
楽しそうに笑う二人を後ろから見つめながらゆっくり歩いた。
アケミはそんな私を気にして何回も振り返って気をきかせてくれた。
「あ…れ?」
離れて歩く内に二人からはぐれてしまった。
ドォンと花火が打ち上がる音がした。
振り向くとキレイなピンクの火花が散っていた。
川辺から聞こえる歓声がさみしさを募らせた。
屋台の周りにたくさんいた人がいつのまにか少なくなっていた。
帰ろう。
そう思い歩き出したとき、しゃがんでいた人にぶつかった。
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