「ねぇ、高校の友達と一緒にトリプルデートしようって言ってるんだ」
隼人はいつものようにガラスのテーブルの上に置いてあるパソコンに向かってカタカタと音を立てる。
私はいつものようにその後ろで白いソファに寝そべる。
本当は会社で残業してきたほうが楽なのに、私と付き合うようになってからは仕事を持ち帰って家でしてくれる。
私との時間を作ってくれることがうれしかった。
「え〜。みんな高校生でしょ?
俺、保護者みたいじゃん」
「あはは
大丈夫だよ。隼人、幼いから」
「あっ、だから若いって言えよ〜」
隼人はパソコンを使うときだけ眼鏡をかける。
少し大人っぽく見えて、私はいつもドキドキする。
ふいにカタカタの音が止み、隼人が振り返った。
「いっつも家ばっかだから、今度の休みどっかでかけるか」
やわらかく微笑む。
弱いなぁ、この顔。

