「え!?卓くん、同じ大学行くんじゃなかったの?」


「そぉ言ってたのに、いきなり専門行くって言い出して」


卓くんはアケミの彼氏でもう付き合って一年になる。

「でもまだ高校なんだし今から目標なんてなくても大丈夫だよ」


「うーん…」


卓くんは私の初恋の人だった。今までそれなりに人を好きになったりはしたけど本気に好きになった初めての人は卓くんだった。


アケミにそれを打ち明けたとき、アケミは私にこう言った。


「…そっか。あのね、夏花。あたしも…あたしも卓くんのこと好きなの」


驚いたし、ショックだった。


「でもね、あたし夏花のこともすっごい大切だから友達でいたい!

だから恨みっこなしで正々堂々闘わない?」


すごく、アケミを好きだと思った。


私にも信用できる友達ができたって。