私はクローゼットから流歌さんが勧めた黒のワンピを取り出して鏡の前に立ってみた。


このワンピは確かアケミと遊んだときにアケミが私に似合うと言ってすごく勧めたものだった。


「結局アケミに頼っちゃってるじゃん。

ダメだなぁ。」


私はアケミに
『あした帰ったら連絡するね。おやすみ』
とだけメールしてベッドに入った。


静まりかえった部屋の中で私の心臓だけがドキドキと高鳴っていた。


思い出そうとしなくても自然に彼の笑顔が浮かぶ。


彼の声が聞こえる。


あしたになれば本物の彼に会える。


彼でいっぱいになった胸を抱えながら、いつのまにか私は眠りについた。