「もっと早く教えてくれればよかったのにぃ」
そう言って私の肩を押したアケミの笑顔はいつも通りで、私は安心して話を進めた。
そう、私はまた見逃したんだ。
この兆候を…。
「や、でもまだメールしたり電話したりするだけでつきあってるわけじゃないから…」
「いやぁ〜、家に呼ばれたってことはそういうことっしょ」
「ねぇ」とシオリがアケミに振る。
「うん、うん」と首を縦に振るアケミの仕草がすごく女の子らしくてかわいかった。
「てかさぁ…」
アケミが何かを言いかけた時、教室の入り口から卓くんがアケミを呼んだ。
「あぁ…タッくん」
心なしか、いつもより冷めた口調で卓くんの名前を呼ぶアケミ。

