冷たい空気。
目に入るのはグレーの低い天井。
「隼人…?」
起き上がり周りを見渡す。
そうか。ここは留置場か…。
こんなところ、ドラマで見るだけで私には一生関係ないところだと思っていた。
隼人はあの後…何と言ったんだっけ…?
思い出せないけど、とても幸福だった気がする。
隼人は今、病院だろうか。アケミは…?
ううん。今はアケミのことは考えたくない。
私はこれからどうなってしまうんだろう。
そんな押し寄せてくる疑問や不安を振りきるように私はもう一度薄い布団の上に横になってゆっくり目を閉じた。
また、幸福な夢の続きが見たかったから。

