取り残された私は、跡形もナイ彼の後を追うように。
指示通り、自宅へとトボトボと歩を進めた。
頬を伝う、やり場のナイ涙を拭いつつ――
「っ・・っ・・・」
いい加減、泣き止まなければダメ。
言わなきゃいけない。
社長の未来は、奪えないから・・・
それでも涙線は、頑なに拒否をして溢れ出す。
揺れる視界は、私の心情に直通していて。
ホントは、別れたくない――
「っく・・・ひっ・・」
言い聞かせても、止まらない涙。
ヴェールを掛けられたみたいに、真っ暗な心。
差し伸べては貰えない手を、求められれば・・・
出社する私を待つモノは、ひとつだからこそ。
いつものように、社長の背中を追いたかった――

