だけれど、未来なんてナイのだから。
早く、伝えなきゃいけないのに・・・
どうしても、上手く紡ぎ出せずにいた。
涙だけが、さらに勢いを増していく――
「っく・・・っ・・」
泣きすぎて、嗚咽すら満足に出せない。
心中では想いがグルグルと、渦を巻いている。
喉の痞えとともに、すべてを曝け出せれば――
どうしようもナイ考えが、浮かんでしまう。
嫌われて、離れなきゃいけないのに・・・
傍にいるコトさえ、許されないのに・・・
すると掴まれていた手首が、スルッと解放された。
驚いて頭上を見上げると、訝しげな表情の社長と目が合う。
「…取り敢えず、もう一度家に帰れ。
そんな状態で出社すれば、秘書としても失格だ。
…話は、あとで聞く事にする――」
「っ――」
私の返事も聞かないままに、走り去った社長。
いつものように、無関心でいて欲しかった――

