「私、許せない…。」

麗は悲しみの目から怒りの目に変わっていた。

誰だって勝也を見たら怒りで満ち溢れる。

幼なじみだから知っていた。勝也が女好きで来るのも拒まずと言うことも…。でも、それで

も勝也は私には手を出さなかった。

いつも思ってた。勝也は私には手を出さない…。

そんなにも私が嫌いなの?嫌いになった?

そんな事を思っていたら涙がまたもや出てきた。

私の涙腺は緩みっぱなし…

「美蘭…?」

麗が私の顔を覗きこむ。

「どうしてだろう…」

「美蘭?何がどうしてなの?」

黙りこむ私…

そんな私を見た流亜が

「麗ちゃん、美蘭は質問されるのがあまり好きじゃないんだって…。」

―――――――――ッ

その通りだから何も言えない…。

「でも…ッ。」

「美蘭…。とにかく帰ろ?なっ?」

そんな流亜の声を聞いて私は小さく頷いた。