学校帰りの小学生。
 雪玉空に投げている。
 つらら取ろうと雪玉投げる。
 そしてつららを舐めている。
 いつの時代もする事同じ。
 でもね。
 私のようにはならないで。
 哀しい女は辛いから。
 私の背中のランドセル。
あなたの想い出閉じこめた。
 今では空っぽランドセル。
 辛くっても背負ってたのに。

 大人の私もつらら取る。
 私は背伸びでつらら折る。
 唇滑らせ軋む肌。
 水晶つらら虹光。
 汚いなんて思わない。
 思わない。
 去年の今頃二人切り。
 四季の変化はいらない二人。
 いつも春風纏う人。
 私はそよいでタンポポ羽毛。
 あなた想いに実を結ぶ。
 なのに今では極寒酷寒。
 慣れない寒さに思考が狂う。
 
 大学卒業就職二人。
 一年たったらあなたは転勤。
 私は札幌、あなたは函館。
 そして一年、今の有様。
 大丈夫だと思ったのに。
 絶対だと信じてたのに。
 二人だけは特別だと思ってたのに。
 結局あなたも普通の男。
 だけど普通でいいから離れたくない。
 本音。
 正直。
 今でも好きだから。