勝手に、 俺の部屋に上がりこんだことについて。 俺は何も問わなかった。 別に、彼女になら部屋に入られてもかまわない。 そう思ったから。 「どーしよ・・・あたし、苦しいよ・・・」 実羽よりも、少し低い声。 何度も何度も、聞いた声。 その声に、 なんと返事をすればいいのか分からなくて。 俺は、言葉を詰まらせる。 俺は、電気をつけようと手を伸ばして・・・。 止めた。