「・・・なんだよ」 「いや、そういやオレ、何も言ってなかったなぁって」 立ち上がって、ハルに近づいた。 穏やかな真夏の午前中。 太陽はまだ、オレ達に牙を剥いてきてない。 その代わり、セミが命の限り、叫んでいる。 「・・・おめでと、ハル」 「なんだよ、付き合ってんの知ってるのか??」 「知ってる。あっこに聞いた」