「夏が始まったねっ!!」 実羽が嬉しそうに叫んだ。 その額には、汗が滲んでいる。 俺はそんな姿を見て、ふっと微笑んだ。 放課後。 俺と実羽は2人で帰っていた。 ・・・あの、学校キャンプ以来、 四人で帰ってない。 今までにないくらい、 四人の間がぎすぎすしている。 何も話さずとも、よく分かった。 ・・・あの学校キャンプが、 俺達の何かを変えてしまったことに。