「・・・爽、その傷・・・」 爽の顔は真っ赤に腫れていた。 中学二年生の頃・・・爽のこんな顔をよく見た。 喧嘩をしたときの顔だ。 「誰と・・・喧嘩したの・・・??」 爽は返事をしなかった。 返事をしなかった代わりに、微笑んだ。 「・・・やっぱ、喧嘩したって分かる??」 「当たり前だよ・・・大丈夫?? すごく、痛そう・・・」