「……だが……何だ?」
瞳を閉じたウルに、先を促すように問うラーマ。
「だが、一つだけ見覚えのある風景があったんだ。以前、夢で見たことがある風景、丘があって、その丘から町が見えて……。
夢の中では泣いていたが、さっきの映像では、女性が歌を歌っていた」
思い出すように…、確認するように…。
そう呟くと、ゆっくり目を開いた。
目に映ったのは、驚いた表情で視線を交わすレナとラーマの姿。
その二人に、ウルは続けて言った。
「俺、多分……なんだが、その場所もその女性も、知っている。あの人が誰なのか、もしかしたら、二人とも知っているんじゃないのか?」
そう問いかけるウルに、レナは複雑な表情を向けた。
ラーマは、そんなレナに視線を向けたまま、何も言わない。
レナは、目に溜まりそうになる涙がこぼれないように、パッとウルから視線を逸らした。
─…もしかして、聞いてはいけないことだったのだろうか……。
レナの反応に小さな罪悪感が生まれる。
だが、どうしても知りたい。
何故かはわからないが、思い出さなくてはならない気がする。
再びウルが問いかけようとした瞬間、耳を塞ぎたくなるほどの巨大な轟音が空間に響き渡った。
.

