足場の悪い通路を、ラーマ、ウル、レナの三人は一気に走り抜けた。
背後から時折響き渡る爆音に、思わず堅く目を閉じる。
どれくらい走り続けただろう。
疲労で足がもつれそうになってきた頃、ラーマが口を開いた。
「見えてきたぞ。もうすぐだ」
視線を上げると、そこには先ほどと同じような光苔の灯りが見えてきた。
淡い光に包まれたその空間には、驚いたことに木が生い茂っており、思わず足を止めるウルとレナ。
空間は今までのそれよりも一回り二回りほど広く、光苔の放つ光を木々の葉が緑に着色しており、柔らかい光で満ちていた。
「す……すごい…」
唖然とした表情で立ち尽くすウルとレナを、先に歩いていたラーマが手招きをして呼んだ。
「ここだ。ウル、来い」
導かれるままに進み、そこで目にしたのは、膝ほどの高さの丸い台座。
その中央部分からは、湧き水のような、淡いアクアブルーに発光する水が溢れ出している。
「……これ…が…、記憶の泉……」
呟くウルに、「そのようですね……」と呟くレナ。
湧き水に近づき両手ですくい上げてみると、水は淡い光を放ったまま、ウルの手の中で揺れた。
だが、他に別段変わった所はない。
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