私は、身長160cmはあって、決して低い方ではない。
だが、王子はそれ以上に高い。
180cm近くあるのかも。
だから、私の口と鼻は彼の肩に押しつけられていて、空気が吸えない。
「・・・ッ苦っしいっ」
私がかろうじで出した声を聞いてか、王子は腕を緩めた。
・・・と思ったら
ダンッ
「!」
今度は、扉に押しつけられた。
王子は腰を曲げ、目線を私に合わせる。
綺麗な二重の瞳。
長いまつげ。
スッと鼻筋は通り。
ほどよく薄い唇。
細くしなやかな体つき。
足の長さはモデル以上。
どこをとっても完璧な容姿。
そんなお綺麗な顔と、正面から向かい合うことになる。
・・最初、この人のかっこよさに気がつかなかった自分が信じられない。
「・・・その声、その顔・・・。誘ってんの?」

