そこには見慣れない男の子が立っていた。


「...」


男の子は何も話そうとしない。


「...」


沈黙が流れる。


「あの...さ」


沈黙を破ったのはアタシだった。


「君.こんな朝早くにどうしたの?」


「...」


男の子は何も答えようとしない。


私はまた話しかける。


「まだ小さいのにこんなとこ来ちゃだめだよ。どうやって入ったかは聞かないから.お家に帰ろ?」


アタシは男の子の手をつかもうとした...


その時―


パシッ


男の子はアタシの手を叩いた。

「っっ!!」


アタシはとっさに手を押さえた。


「俺をバカにすんな...痛い目見るぞ」


男の子は睨みながらそう言って去っていった。