「で、別れたわけ!?」

浩実の声に周りの人がこっちを見る。

「浩実、声デカい。」

「ごめん、ごめん。」

浩実はヘラヘラと笑いながら謝る。

「でもさ、何で別れちゃったの?一緒に東京に行けばよかったじゃん。」

「うーん……。私と一緒にいても、大志は幸せになれないと思うから。」

はぁ?何それ?と、浩実はまた大きな声を出す。
軽く睨みつけると、私は話し出した。

「大志はイイヤツだから。私なんかより、もっといい人捕まえてほしいの。大志のことを好きだって言う人。」

「あのさぁ、付き合うのって、そういう気持ちがあるの前提だと思うんだけど。」

「だよね。私が変なんだ。」

へへっ、と笑ってみたけど、心は全然笑えなかった。

好きって何だ?
likeじゃダメ?
loveじゃなきゃ?


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