携帯の着信が鳴る

莉緒の携帯が鳴っている
この曲はメールだ……

って今、何時だよ!

ベッドの中にいる俺は自分の携帯を手探りで手繰り寄せると時間を確認した

深夜0時過ぎ

んだよっ

電子を聞こえる
莉緒が携帯をいじっているのだろう

俺は片目をあけたまま、裸の莉緒に抱きついた

「誰?」

「起しちゃった?」

莉緒が申し訳なさそうに声を出した

「ん…ああ」

「春ちゃんからだった……」

あの女かよ

…深夜にメールしてくるなよな

「なんだって?」

「うん、コンパの店とか…どうする?って」

知るかよ!
勝手に決めておけっつうの

…ていうか夜中に送る必要のある内容かよ

「莉緒はどこがいいんだ?」

「う~ん、どこでもいいかな」

「そう送っておけ」

俺は瞼を落とした

数分後、またメールが鳴る

「また?」

「え? あ、うん」

「イタリアンとか、中華とか…そういうのだけでもいいから教えてって」

どこでもいいって言ったんだから
どこだっていいだろうが!