「お前さ、何で援助交際なんかしてんの?つーか、ここら辺の奴じゃないよな?」

俊の意外な質問に桜香はどう答えればいいかわからなかった。

「…まぁ、行くとこないんだったら一時うち居てもいいから」

「…え?そんなことできない!迷惑じゃん!」

「俺、昼間はほとんど居ないし、別に迷惑じゃないよ。ソファーで寝るし」

「…いい。なんか…今日会ったばっかなのにそんなことできない。」

「そっか。なら、お前のしたいようにすればいいよ。おやすみ。」
そう言って俊はまた壁の方に向いてしまった。

ここに居れるなら、それは自分にとって都合がいい。でも、この人には迷惑をかけたくない。明日また他の場所に行って仕事を探そう。住み込みの仕事だってあるはずだ。

そんなことを考えながら桜香は眠りについた。




普段はみない夢をみている。

よちよち歩きの私と小学生ぐらいの少女。少女が手をひき一緒に歩いている。
少女が誰かはわからない。見たことない人だ。
川辺で遊んでいる私。
「おーちゃん、そっちで遊んじゃ駄目だよ!危ないって言われたでしょ!」
そう言いながらさっきの少女が走ってくる。

少女に抱きつく私。