SECRET☆HONEY‐秘密の彼女‐



放課になると俺はいつも、"ある場所"に向かう。


そこは大きな木下。

そこは四角になっていて見つかりにくいんだ。



いつものようにそこで寝ていたら、
目の前にあいつがいたんだー…



「――…ん?…」


「あ、あああの!」


あ、朝岑じゃん?


てかメッチャ動揺してるし…


って、こんなのんびりしてる場合じゃねぇ。

俺、顔見られたんだよな。


「……見た?」

「ヘッ??」

「俺の顔見ただろ?」


「見ましたけど」


「反応薄くない?
まさか俺の事知らないの?」

ある意味スゲー。
本当に地味っ娘なんだな。


「知りませんけど…」


「ふ~ん…
今時珍しいヤツもいるもんだな、

こ~んなおさげ頭して、スカート膝下で…


せめて眼鏡くらい外したら?」


まぁ本当は素顔が見たいだけなんだけど…


あ、それと今の俺が
“素”だから。

半分はバレないようにってのもあるけど、プライベートはこっちな。