「あの!!
あたしがリンカだって事、誰にも言わないで?」
あたしは気ずかなかったー…
「――何で?」
悪魔が不適に笑っていたことに…
「ここ、やっと入れた学校なんです!!
騒がれて問題が起こったら退学になっちゃう……」
「いいよ?
黙っててあげる…
そのかわり――……
キス一回な?」
「………きききき…
キスぅ~~~~!?!?」
あたしこう見えて、キスも何もかも経験ゼロの初心者!
「駄目なの?
それならそれでもいいけど…」
「あ、待って!!
――します!
キスしますから言わないで!」
「クスッ、最初からそう言えばいいのに……」
すると王子は携帯を片手にあたしを引寄せ、
顔を傾かせながら唇が、
触れるか触れないかのところで止めた。
それと同時にカメラのシャッター音が聞こえる。
――え??
「クスッ…
期待した?
キスなんて本気でするわけないじゃん?
ただ…キスしてるみたいに見える写メ撮っただけ♪」
「――ッな////
最低~~~!!
その写メ消してよ!
てかそんなの撮ってどうするつもりよーー…」
叫んでいるあたしを置いて、王子はいつの間にか消えていた。
名前………
聞いてない!
て言うかあの写メどうしよう~?


