『奥山くん、奥山優助くん至急生徒会室までお願いします。』


ちょうど休み時間が終わった位に放送がかかった。周りはみんな俺をジロジロ見てくるから俺は舌打ちを何回したかわからない。

―…バンッ!!!

俺は生徒会室のドアを一蹴りすると、静かに中に入った。

「優助!」
優太は涙目になりながら拳をグーにして立っていた。
あーあ…。
何やってんだ俺…。

「優助くん!あなたは何回人を病院に運べば気がすむの!?」

…でた。
いかにも私は普通の人とは違うのよー…みたいな濃い化粧してるクソババァ。

「…すみません。」

「言ったわよねぇ!!次やったら退学って!!」

そう…
俺は前回このババァと今度やったら退学するって約束したんだ。

どーせもう学校なんて飽きた。
退学してやるよ…

なーんて思って、俺が「はい」って言おうとした途端…


「先生!退学はやめて下さい!!優助…優助は野球がうまくて…!高校ちゃんと卒業できたらっ…野球やらせてくれるって親と約束したんです!!!」

…なに言ってんだこいつ。
なに必死に頭下げてんだよ…。

「先生!お願いします!!」