「俺…俺っ、優太に兄貴らしい事何にもできなかった…」

「ううん…優助はずっと優太を支えてたよ?」


俺は涙でぐちゃぐちゃになった顔をあげて真奈美の顔を見上げた。

「優太っ、馬鹿だから最期に言った言葉が優助だったんだよ!それだけ支えてたって事だよ!」


「でも、俺がいなければ…優太はお前と…!!」


真奈美は一瞬ビックリした顔をしたけどすぐ優しく微笑んで一筋の涙を流した。

「優太に告白されたの!でもね、やっぱり私は優助が好きだから、断ったの!そしたら協力するって…」


「じゃあ…なんで今日、手繋いで…」

「まだ私と優助は手繋いだ事ないでしょ?…だから同じ顔の優太が変わりに練習するって…それと、優助とお揃いの指輪を一緒に選んでくれたの…」


「じゃあ…全部俺らのため?」


真奈美は腕の力を強めて一回頷いた。



本っ当に…俺最低だ…。

優太に一回もありがとうって言ってねーし、ごめんも言ってねぇ。












なんで人間は後になって後悔するのだろう…。

明日も明後日も昨日の俺だったら優太がいるのが当たり前だった。

なのにぱったり…。


優太は…もう帰ってこない。
















後悔…






したくなかったよ…。