「秦にぃー遊ぼー。」

「秦、早く来て。」

「あーハイハイ。
今行くから。」

「秦にぃ、今日はみんなでおままごとしたい。」

「おう、秦にぃは何の役でもやるぞ。」

「秦にぃはねぇ、お父さん役やって。
お兄ちゃんは犬さん。」

「何で犬...」

「お父さんかぁ、役作りが難しいね。」

「俺あえてつっこまないから。」

「ヒドッ。
ん?美愛は何の役すんの?」

「美愛はねぇ、猫さんっ。
でね、秦にぃにナデナデしてもらうの。」

「何で猫...」

「そーかいそーかい。」

「秦ジジィが。
美愛、俺が犬で美愛が猫だと秦しか人間いないよ。
動物は言葉喋れないから、秦大変だよ。」

「言われてみればそうじゃん。
人間俺だけって気づかなかった!」

「気付かなかったのかよ。」

「へーき。
美愛は秦にぃとだけお話できる猫さんだから。」

「また都合の良い...」

「だからっ、秦にぃ大変じゃないよ。」

「そーかそーか。
じゃあ沢山はなそうなぁ、美愛猫さん。」

「うんっ。」

「俺だけかよ、言葉しゃべれないの。」

「あっ、犬さんが今言葉しゃべった!」

「ホントか?!美愛!」

「んーでも犬さんだもんねー?
そんなわけないよ。」

「それもそうだな!」

「ワ、ワンッ」

(早く終わんないかな...これ。)


結局、このおままごとは美愛が寝るまで続きましたとさ。


犬と猫.