ペラリペラリ
単語帳をめくりながら
騒がしい廊下を歩く。
「お、サユリ」
「おはよう。セナ」
「俺今日、占い二位」
イエイと朝早々から
私に指二本を出す、セナ。
………また微妙な
「一位は何?」
「さそり座」
「それ私だ、勝った」
さそり座
今日は一位なのか。
セナに余裕な笑いを
見せると
また眉間に皺を寄せる。
「…順位くらいで勝った気になんなよ」
「勝ちは勝ち」
「あんま差はねーだろ」
「私のが今日運がいい」
そう突っ掛かってくる
セナを無視して
席に着いた。
私の席
セナの目の前。
窓側の後ろから二番目
中々いい席だ。