自分でも、何で涙がこぼれたのかわからなかった。
本当に無意識で
とにかく恥ずかしくて。
「ごっ、ごめんなさい!あたし、」
だけどこんなにも晴れ晴れとした気持ちは、久しぶりだった。
まるで、心が洗われたとでも言うのだろうか。
星が、星座が
これほどまでに綺麗で
それでいて、神秘的で。
不覚にも、もっと見ていたい…なんて思ってしまったのだ。
「いえいえ、またいつでもお越し下さい。」
「…はい…、」
物腰の柔らかいその人は
やんわりと笑顔を浮かべ、深々とお辞儀をする。
あたしも小さく頭を下げ
出口に向かおうとした、その時。
「出てすぐ左に、ミュージアムもありますのでそちらにも是非立ち寄ってみて下さいね。」
背中から届いた声に
あたしはもう一度だけ、ペコリと会釈で返事をした。
それが、あたしと
美島プラネタリウムの出会いだった。

