「日和、」
そう呼ばれる度に
きゅん、って縮まる心臓。
「髪に何かついてる。」
触れられる度に
速まってゆく鼓動が、あたしを体中を駆け巡る。
「…ぶっ。顔赤い。」
「へっ!?う、嘘!」
「本当、日和ってすぐ顔に出るよなぁ。」
まぁ、そんな所も好きなんだけど。
なーんて、甘く響く神楽くんの声は
いつだってあたしをドキドキさせて。
付き合って、3ヶ月。
あたしは未だに
神楽くんの隣に居る事が不思議で
信じられなくて。
とにかく
毎日が、足早に過ぎていく。
あまりに幸せで
何だか、怖いくらい。
神楽くんと居る時間は
楽しくて、幸せすぎて…ちょっと、不安で。
「あ、チャイム鳴ったから俺行くね。」
「うん…。」
「また、放課後迎えに行く。」
「…うん、わかった。」
離れてる時間が、すごく長く感じてしまうんだ。