ノブくんは何も言わずにエンジンをかけた。



お互いが無言のまま、車は私の家の下まで辿り着いてしまった。




「ありがとう。」



車を降りようとした私の腕をノブくんが掴む。



最後になるかも知れないノブくんの顔。


忘れない様に、記憶に焼き付ける様に、しっかりと、まっすぐに見た。



「また遊ぼうな?」


「・・・うん。」




部屋に入ったと同時に流れ出した涙。



覚悟はしていたけど、やっぱりキツいや・・・



きっともう会えないね。




.