小さな町では学校での出来事はすぐに親の耳に入る。 お父さんは私のそんな噂を恥ずかしいと言った。 お母さんは“お友達が好きなのはおかしな事じゃないのよ?”って、泣いてる私をいつも優しく抱きしめてくれた。 小学生の頃はまだ良かったのかもしれない。 中学の入学式前日。 私はお父さんに押さえつけられて、髪を丸められた。 別にそういう校則があったわけじゃないけど、私達が住む町では、中学校に上がると男の子はみんな坊主にする。 鏡を見る事も出来ずに、一晩中泣き続けた。 .