窓の外に向けられた視線。


その横顔を見て、嬉しさが込み上げる。


「大丈夫です。慣れてますから。」



明るく言った私の言葉に、彼は眉間にシワを寄せた。



「慣れたらアカンやろ？今度からはちゃんと、“やめろボケ!!汚い手で触んな!!”って言うねんで？」



気を使ってくれているのか、彼が本来こういう人なのか･･･



今日、たった数時間前に初めて会った私にそんな風に言ってくれるなんて、



「･･･ありがとう。」



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