その日の夜、ノブくんは私を家まで迎えに来ると、あの夜景の見える場所に車を走らせた。 私達が大切な話をする時は、いつもこの場所だった。 「未希、今日転勤決定したわ。」 「そっか・・・おめでとう。」 工藤さんに聞いて知っていた事は言わなかった。 シートベルトを外したノブくんは、私の手を握って距離を縮めた。 「未希、答え出た?」 「うん。」 .