「いいじゃん、行こうよ!!私は行くよ?」
舞はすでに何度か拓くんの友達に会った事がある様で、かなりの乗り気。
「でも・・・」
「大丈夫だって!みんないい人達だったよ?」
新しく出来たカフェのランチを、舞は幸せそうにほうばる。
フォークにパスタを巻きつけながら、私はグルグルといろんな事を考えていた。
「ねぇ未希、ノブくんの友達に話すの?」
私の表情から舞はすぐに私の考えている事に気付く。
今までの私なら、きっと話していた。
それが自分で自分を受け入れる事だと思っていたから。
でも今は・・・
ノブくんの友達に知られたくないと思っている。
普通の彼女として、ノブくんの隣にいたい。
私のせいで、ノブくんまでもが偏見の目で見られる事だけは絶対に嫌。
「・・・言わない。」
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