「漸く着いたな」
結局、水辺まで出てそこで寝床をとったために、一日遅れで着いてしまった。急いではいないが、できる限り早く着いていたかったというのはあるようだ。
住宅区にある宿屋にあたり、部屋を借りると少女を寝かせた。顔や態度には出していなかったが、十日も掛けての長旅で、途中泊まる宿も無かったために、疲労は高潮を達していた。ギルスはようやく安心して眠らせることができるのに嬉しく、顔に掛かった髪の毛を払い、ルビアの頬にそっとキスをした。
「ニニアスに似てきたな。この年で早くも似るってことは、ルビアも美人になるんだよな」
ははは、と軽く笑うギルスだが、用をさっさと済ませるかと宿屋を出て行った。
「それにしても、男達は頼りにならないはね。今回のは。ガーストは兎も角として、もう一人は」
「そんなことはいっちゃだめでしょ。向こうは一生懸命だったんだから。それに、同じギルドなんだから少しは仲良くしないと」
「それでも、命を懸けた戦いをしてるのよ?死に際での根性ってのは男のほうがあるでしょうに。あそこでティナみたいに飛び込む勇気はないとね」
それはそうだけどと呆れるティナ。討伐達成の申請は男のほうが済ませ、ちゃんと報酬を頂いてはいるのでこれ以上はなにも言わないルナ。だがそれでも、今回の討伐では成績は点かないだろう。
成績は特殊技術で造られた【魔狩の瞳】と呼ばれる物に戦いの一部始終が記録されるため、結果的に依頼が達成できても、本人の評価は今回の場合は上がる事はない。四人で行っても、二人で戦っているだけなら、見ている二人には評価が入らないということだ。それでも、その戦いを見ているだけでも彼らには得る何かがあるであろうが。
「彼の顔とか名前とか覚えてる?覚えてるならデータがどこかにあるかもしれないわ。魔狩の瞳にも何か映ってるかもしれないし」
「お礼はしたいものね。それに、ギルドに所属してないならパートナーとして誘えるかもね」
「別に男のパートナーはいらないわ。私はこれでも十分強いんだから」
結局、水辺まで出てそこで寝床をとったために、一日遅れで着いてしまった。急いではいないが、できる限り早く着いていたかったというのはあるようだ。
住宅区にある宿屋にあたり、部屋を借りると少女を寝かせた。顔や態度には出していなかったが、十日も掛けての長旅で、途中泊まる宿も無かったために、疲労は高潮を達していた。ギルスはようやく安心して眠らせることができるのに嬉しく、顔に掛かった髪の毛を払い、ルビアの頬にそっとキスをした。
「ニニアスに似てきたな。この年で早くも似るってことは、ルビアも美人になるんだよな」
ははは、と軽く笑うギルスだが、用をさっさと済ませるかと宿屋を出て行った。
「それにしても、男達は頼りにならないはね。今回のは。ガーストは兎も角として、もう一人は」
「そんなことはいっちゃだめでしょ。向こうは一生懸命だったんだから。それに、同じギルドなんだから少しは仲良くしないと」
「それでも、命を懸けた戦いをしてるのよ?死に際での根性ってのは男のほうがあるでしょうに。あそこでティナみたいに飛び込む勇気はないとね」
それはそうだけどと呆れるティナ。討伐達成の申請は男のほうが済ませ、ちゃんと報酬を頂いてはいるのでこれ以上はなにも言わないルナ。だがそれでも、今回の討伐では成績は点かないだろう。
成績は特殊技術で造られた【魔狩の瞳】と呼ばれる物に戦いの一部始終が記録されるため、結果的に依頼が達成できても、本人の評価は今回の場合は上がる事はない。四人で行っても、二人で戦っているだけなら、見ている二人には評価が入らないということだ。それでも、その戦いを見ているだけでも彼らには得る何かがあるであろうが。
「彼の顔とか名前とか覚えてる?覚えてるならデータがどこかにあるかもしれないわ。魔狩の瞳にも何か映ってるかもしれないし」
「お礼はしたいものね。それに、ギルドに所属してないならパートナーとして誘えるかもね」
「別に男のパートナーはいらないわ。私はこれでも十分強いんだから」
