『別に平気だって!気にすんな!』


電話の向こうで矢田くんがそう言った。



でも、私はもう恋の病で矢田くんの言葉を素直に受け入れられず


『もぉ〜絶対嫌われたぁ…。』



泣きながらそう言った。



『いいや…。嫌われても仕方ないよね…。もう寝るね!』


相談するだけして、話が終わると身勝手に電話を切った。


矢田くんもきっと、今のこいつに何を言っても無駄だろう…と思ったと思う。



〜♪〜♪〜


佑斗だけの着信音が鳴った。


まさか…

慌てて携帯画面を見る。



―佑斗−


画面に表示された名前を見てびっくりした。



『はいっ!もしもし!!』

『詩音?』

『うん…』

『やだってなにが?(笑)』


佑斗の笑った声を聞いて、安心した…。


優しい声を聞いた瞬間…ずっとモヤモヤしてた気持ちが一気に体からなくなっていくのが分かった。


『嫌いになった?』

『え?なんで嫌いになんの?(笑)』

『いや…なんでもない。(笑)』

『詩音俺が他の子とメールすんのが嫌なの?(笑)』


佑斗は意地悪だ…。
私の気持ちに絶対気付いている。


『うん、やだ。』

『なんでやなの?笑』

『別にーっ。』

『ヤキモチ?笑』

『ちっ、ちがうもん!』

『ははは!笑』



苦しくなったり…
辛くなったり…
嬉しくなったり…
恥ずかしくなったり…



私の気持ちは佑斗次第で
コロコロ変わる…。



最初は、メールしてるだけで幸せだった。

なのに今では、佑斗の特別になりたい…。



ヤキモチ妬いて、辛くなるのは
やだもん…。