佑斗から連絡が来なくて、辛い毎日が続いていた…。
―7月―
そんな中、デビューへの日が近づいている。
私は、少しずつ忙しくなってきた。
ザ・ライバルプロジェクトも本格的になってきて、デビュープロモーションのためラジオや地方のテレビなどに、光上せあらちゃんと二人で出演していた。
そして私達は毎回対決をしていた。
5月から始まっていたラジオ「オールナイトニッポン」の中のレギュラーコーナー。
BEAT CRUSADERSのヒダカトオルさんがパーソナリティーを務めていた毎週月曜日に「ザ・ライバル」というコーナーをいただいていた。
私は16歳の未成年だったから、深夜の生放送には出演できない。
だからわざわざ夕方にスタジオで収録をさせてもらっていた。
マネージャーさんにはいつも
「新人では本当に異例のすごく特別なことだから、ちゃんとしっかりやるように」
と言われていた。
そこでも毎回いろんな対決をして、勝ったほうだけが番組の中で歌えたり、自分の曲を流してもらえた。
そんな風に、いつもいつも私とライバルは競い合っていた…。