スゥっと、重い目を開ける。
いつの間にか眠っていたらしい。
いや、眠らされていたのかもしれない。
フワフワしている感覚。
あぁ、ベットにいるのか。
手足に痛みが感じ、視線をその痛みの発信源に移した。
「っ!!?」
痛みの原因。
ベットの四隅に立っている棒の部分に、手足が紐で縛られていた。
つまりあたしの格好は大の字になっているということだ。
必死に紐を解こうとするが、かなりキツク縛ってあるためびくともしない。
それどころか手足を動かす度にズキンッと痛みが走る。
リビングと寝室は隣同士で、襖で仕切られている形になっている。
寝室に喜一君はいない。
「っ!!くっ!!!」
今のうちにとなおも外すのに心みるが、はやり結果は同じ。

