耳を疑った。
聞き間違いだろうか。
血??
誰の?
あたしの??
血をどうしろと言うんだ。
あげる?
誰に?
喜一君に??
一つ一つ理解するのに精一杯だった。
あたしの血を喜一君にあげる。
これに辿り着くのに結構な時間がかかった。
そして、この意味がわからない。
血をあげる?
なんで???
また一つ疑問が生まれる。
一つになりたいから血をあげる。
意味がわからない。
血をあげたら一つになるのだろうか。
いや、ならない。
形だけでもと彼は言った。
形だけでも一つになりたいと。
イカれてる。
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