「……っ……はぁ……がっ」
鳴咽混じりの泣き声が、部屋に響く。
ここまで追い詰められていたのか。
「もう大丈夫だ……」
彼女が落ち着いてきたところで、話しを切り出した。
「なにが、あった……?」
彼女は途切れ途切れに今まであったことを全て話した。
話し終わった頃には、また泣きじゃくっていた。
「警察に電話、していいね」
彼女にそう尋ねると、震えながら小さく頷いた。
いや、「駄目」だと言われても電話するが。
正直驚いた。
自分も話しを聞いていて震えが止まらなかった。
ドラマや小説だけの世界だと思っていた。

